トーンモバイルは昔から「中速無制限プラン」として提供しており、過去には公式から「通信速度500~600kbpsの中速」と発表されていました(現在は記載無し)
トーンモバイルの評判「通信速度が遅い」は真実⇒無制限だけど中速プラン
子ども向けの格安SIMとして定評のある「トーンモバイル」ですが、評判の中でも特に多いのが「通信速度が遅い」「ネットに繋がらない」などでしょう。
実際にトーンモバイルのAndroidスマホ『TONE e22』を使っていますが、スムーズに使える時間帯もあれば、カクカクでウェブページの表示でも数秒かかるほど遅いときもあります。
今回はトーンモバイルの通信速度について詳しく解説していきます🎵
2021年3月までは公式サイトで通信速度500~600kbpsの記載があったが、現在は公式発表は無し
トーンモバイルの通信速度ですが、2021年4月(専用スマホ「TONE e21」発売)以前まではトーンモバイルの公式サイトに通信速度の目安として「500~600kbps(0.5~0.6Mbps)」と記載されていました↓
が、2021年4月以降は基本プランをリニューアルした際に通信速度の表記はなくなり、現在は通信速度の目安はTONE公式からは発表されていません。
トーンモバイルの今の料金プランには「月額1,100円で動画以外使い放題」と記載されていますが、実際の通信速度は表記されておらず、「トーンモバイルを検討しているけど本当に速度が遅いのか知りたい」という人も多いと思います。
\ 小中学生のスマホ選びに最適 /
子供向け格安SIM「トーンモバイル」からスマホ依存症対策できる小中学生向け格安SIMが登場↓
トーンモバイルの最新の通信速度を実測した結果⇒お昼は0.2Mbpsまで下がるがそれ以外は普通に使えるレベル
という事でトーンモバイルの2022年6月発売の機種「TONE e22」で2023年4月に実際の通信速度を実測してみた結果が以下です↓
2023年4月/東京都内/平日で測定
時間帯 | 下り(Mbps) | 上り(Mbps) |
9:00 | 0.66 | 1.22 |
11:00 | 4.91 | 3.46 |
13:00 | 0.23 | 9.34 |
14:00 | 0.69 | 4.41 |
16:00 | 0.48 | 2.41 |
18:00 | 0.70 | 3.27 |
19:00 | 5.29 | 5.09 |
21:00 | 5.97 | 5.01 |
22:00 | 14.03 | 2.57 |
24:00 | 7.3 | 3.53 |
分かりにくいので重要な下り速度(ダウンロード速度)を時間ごとのグラフにしてみましたが、確かにお昼~午後の時間帯は1Mbpsを切ることが多かったです↓
特に後述していますが「お昼の12時台」は極端に通信速度が遅くなり、動画どころかウェブページの表示が遅いこともあり、明らかに回線が混み合っているのを感じました。
とは言え上記は私が使っている環境と2023年4月時点での実測なので、最新のトーンモバイルの通信速度は以下のサイトで測定することができます↓
参考:トーンモバイルのリアルタイムの速度測定 | 格安SIM比較 / 速度比較
YouTube等の動画視聴は低画質なら充分可能(時間帯によって速度差が大きい)
そして子供のスマホで利用率トップの「動画視聴」ですが、実際に平日11時台にYouTubeを視聴してみましたが、特に問題なく視聴できました↓
この時の通信速度は10Mbps以上出ていたので読込の遅延もなく再生されましたが、YouTubeの画質は「自動(推奨) 240p」と低画質に自動設定されていました。(とは言えスマホでの視聴なので240pでも充分観れる画質です)
10Mbps以上の速度が出てたので480pや720pなどの標準画質に変更しても視聴ができました。
最も混雑する「12時台」ではYouTubeは観れたり観れなかったり
そして、前述の実測で通信速度が遅くなった混雑時間「12時台」にYouTubeを観てみると…
全然繋がらないかと思いきや、普通にYouTubeが視聴できています。動画の画質も自動で480p(標準画質に近いくらい)で見れています。
この時の通信速度を測定してみたところ0.47Mbpsとなっており、この辺のラインでもYouTubeは見れるようです。
しかし前述の時間通りトーンモバイルの通信速度は12時台はかなり下がることも多いため、お昼にYouTubeをよく見る人は後述「動画チケット」を使った方がいいでしょう。
この日は問題ありませんでしたが、連休の昼間などは極端に通信速度が遅くなり(0.2Mbps未満まで下がることも)、YouTubeのトップページの表示ですら数秒かかることもたまにあります。
トーンモバイル側はYouTube等の動画視聴など、データ通信量が大きい場合は「動画チケット」を推奨
そもそもトーンモバイルの基本プランではYouTubeなど大きなデータの通信を使うことを想定しておらず、公式ページでも以下の通り「動画チケットの購入」か「WiFiへの接続」を推奨しています↓
Q.YouTubeなどの動画は再生できますか?
A.動画チケット購入、またはWi-Fi環境下で再生可能です。
動画の視聴にはWi-Fi接続、もしくは「動画チケット」のご購入が必要です。
通信速度は通信時の回線混雑状況や通信環境による最大速度となります。株式会社NTTドコモの回線を利用 しておりますが、同社が提供する通信サービスと同等の通信速度を保証するものではありません。ファイル交換(P2P)アプリケーション等、帯域を継続的かつ大量に占有する通信手段を用いて行われるデータ通信について、速度や通信量を制限することがございます。
一般的なスマホ会社の料金プランと言えば「月額〇円で月容量△GB」のような形ですが、トーンモバイルは「最低限の通信速度が月額1,100円 + 動画やアプリダウンロードなどに必要な分だけを”動画チケット”として追加購入する」という珍しい料金プランになっています↓
動画視聴やアプリ等のダウンロードなど高速通信が必要な分だけギガを購入し、それ以外は中速無制限の基本プランで使うので、必要最低限の料金しかかからず無駄なギガ数を払う無駄がありません。
最近だとpovo2.0が基本無料+完全トッピング制に変更されたので、それと一般的な料金プランの中間のような感じでしょうか。
また2022年8月10日より月額1,100円のプラン内で月1回だけ1GB分の動画チケットを無料で追加可能になっています↓
実際にトーンモバイルを利用している小中学生の平均の月の「動画チケット」の購入枚数は以下の通り1~2枚程度なので、それを含めてもそこまでスマホ代が膨らむことも少なそうです。
動画チケットは最大月10回まで追加することができますが、それ以上ギガを使う場合にはWiFiに接続したり他の大容量プランのあるスマホ会社を検討した方がいいでしょう。
動画チケットは意外とリーズナブル 1GBチャージの単価を比較
1GB単位でギガを購入するシステムは他の通信会社でも「チャージ」という形で存在しますが、1GB追加当たりの料金で比較するとトーンモバイルの「動画チケット」はかなりリーズナブルなのが分かります↓
ギガ追加料金(1GB単価)の比較
通信会社 | 1GB当たりの追加料金 |
トーンモバイル「動画チケット」 | 330円/1GB ※追加上限:1か月で10回まで ※月1回1GB無料で追加可能 |
ドコモ | 1,100円/GB (詳細公式ページ) |
au | 1,100円/GB (詳細公式ページ) |
Softbank | 1,100円/GB (詳細公式ページ) |
y.uモバイル | 330円/GB |
イオンモバイル | 528円/GB |
mineo | 55円/100MB |
NUROモバイル | 550円/GB |
OCEモバイルONE | 550円/GB |
混雑時はトーンモバイル側がYouTubeなどの視聴に制限をかける場合もある
また連休中などみんなが集中的に回線を使い混雑する時間帯には、意図的にトーンモバイル側がYouTubeなどの利用に制限をかけることもあり、そうなったときにはそもそもYouTubeのトップページ読み込み時に「動画チケット」の管理画面に案内されます。
実際のトーンモバイル側の利用規約には以下のように記載されています↓
2.通信の制限
お客様間の利用の公平を確保し、本サービスを円滑に提供するため、動画(YouTube等のストリーミング再生で動画視聴が可能なサービス)・ファイル交換(P2P)について、速度や通信を制限します。ただし、毎月1日の0時以降から当月末日23時59分まで、通信量1GB(アップロード/ダウンロードどちらの通信量も含みます。)までに限り、動画再生等の通信の制限を解除できます。毎月、アプリ(Android向けプランの場合は「動画チケットアプリ」、 iPhone向けプランの場合は「TONE SIMアプリ」)から1GB分の当該動画チケットを選択することで利用可能となります。
制限時には「動画チケット」を購入かWi-Fiに接続することで制限を解除することができる他、毎月1回1GB分だけ動画チケットが無料で付与されているのでそれを使う事でも解除可能です。
通信速度が遅いというデメリットは、子供のスマホ依存症の防止にも
これは「トーンモバイルを子供に持たせる場合」に特に言えることなのですが、動画やアプリ、ゲームなど大きなデータ通信を動画チケット以外で行えないことが、逆に子供のスマホ依存症を防止できるというメリットにもなっています。
実際に東京都内でトーンモバイル使っていてもお昼休みや夕ご飯の時間帯には通信速度がかなり遅くなることも度々あり、ドコモやau、ソフトバンクなど高速通信に慣れていると読み込みの遅さがストレスになることもあります。
前述の通りトーンモバイルでは動画視聴は「動画チケット」を使わないと難しい時間帯もありますし、混雑時間帯には動画どころかネットサーフィンも時間がかかりまあ不便。
ただ、別のページでも解説している通り、ここ数年で子どものスマホ利用時間が右肩上がりで上昇しており、2022年時点では小中高校生共に過去最長のスマホ利用時間となっています↓
そして子供のスマホの利用内容で圧倒的に多いのが「動画」と「ゲーム」ですが、これらは中速無制限ではほとんど使えないんですね。
つまり、トーンモバイルは「動画チケット」を使わないと動画やゲームはほぼできず、その「動画チケット」は保護者側で管理・購入することで1GB単位で可能になるんです。(リクエスト制にもできる)
これが何を意味するのかというと、子供がスマホで動画やゲームをするために必要な「動画チケット」は、保護者側が管理・調整することができる=子供は無限に視聴する・遊ぶことができないようになっているんです。
つまりこの「中速無制限」と「動画チケット制」によって、子供のスマホ依存・YouTube中毒が防止できる仕組みなっているという事も、実は大事だったりします。
トーンモバイルの通信速度が遅い場合にチェックすべき項目
またトーンモバイルの通信速度が遅い場合には、回線以外の要因として以下がネックになっている可能性もあるのでまずはチェックしてみて下さい↓
- ➀フリーWi-Fiへの自動接続:カフェなどのフリーWi-Fi(公衆Wi-Fi)に知らないうちにWi-Fi接続されていないか確認
➁ウェブ閲覧しているページ側の問題:閲覧しているウェブページ側の問題で読み込みが遅くなっている可能性もある
➂スマホのストレージの空き容量:音楽や写真等のデータを保存するスマホ側の空き容量が少ないと、端末の動作が遅くなる場合がある
トーンモバイル公式でもお悩み解決ページを準備しており、通信速度が遅い場合のケース&解決方法等を記載しているので、確認してみて下さい。